【趣旨】
北九州市は原生林を多く有する自然豊かな山々が点在しています。その中でも福智山は、その秀麗な山体を誇示するかのように北は皿倉山、南は牛斬山へと続く峰々を従え中央に鎮座し、ことに筑豊の人々の郷愁ともいえる山です。
英彦山六峰に数えられ、役の行者足跡を残した法修の霊山で、710年代には僧坊12坊を数え修験の行盛んでした。
近年、地元の愛山家はもとより県内外からも多くのトレッカー訪れるようになりました。そして子どもから大人まで、その豊かな森や水に触合い、そこに共生する動植物を観察することにより自然の営みを学んで来ました。まさに百万市民の憩いの場であります。
そんな中、地元の有志が一丸となり登山者の安全確保とコミュニティーの場として九合目に避難小屋「荒宿荘」が誕生しました。以来、日帰り登山者から縦走登山の拠点として、また年末はご来光を待ち侘びる多くの登山客の待機場として、そして気候の良い春や秋には家族連れや小・中学生の遠足等には欠かせない頼もしい存在となり、今では年間20万人の老若男女訪れています。
しかし、入山者が多くなるに従って二つの問題点が浮かび上がってきました。
一つはゴミの問題ですが、地元自治体や教育機関の協力を得ながら啓蒙活動を実施すると共に、清掃活動を継続しています。
もう一つの問題点は、排泄物への対策でした。排泄物による山での貴重な水場の汚染から始まり、山麓の飲料水等への環境汚染という深刻な事態を招きかねない懸案でした。
これは筑豊山の会にとっても最重要課題として長年議論されて来ましたが、地元はもとより個人・企業・団体等のご協力を頂き2006年11月12日、遂に環境に優しいバイオトイレ「山ぼうし」が荒宿荘傍に完成しました。
これを機に、ますます多くの方々にに福智山を愛していただくよう小屋もトイレも大切に管理・運営していき、日本一綺麗で快適な憩いの場を目指していくためにもより多くの方々のご理解とご協力が必要となります。
そして、整備された登山道や自然に優しい山小屋・バイオトイレを多くの市民に利用して頂き、福智山を中心とした素晴らしい自然を満喫してもらいたいと思います。
今ここに「NPO法人 筑豊山の会」を設立し、環境問題・自然との共生・子どもの健全育成・地域情報の発信源等を、行政・企業との協働を構築することにより安全で快適な社会の実現を目指して活動を推進していきます。
【法人設立までの経緯】
■2008年1月 北九州市で「NPO法人 筑豊山の会」設立準備開始
■同 年 2月 「NPO法人 筑豊山の会」設立準備室を設置
北九州市八幡西区日吉台二丁目21番22号
■同 年 3月 「NPO法人 筑豊山の会」設立準備会発足
■同 年 4月 「NPO法人 筑豊山の会」設立への説明会開催
■同 年 5月 「NPO法人 筑豊山の会」設立総会を開催し申請に至る。 |